6月13日、パナマは中国と国交を結び、台湾と断交することになりました。台湾とパナマの100年以上の正式な外交関係も終止符を打つことになりました。
YOUはなぜ台湾に?
普段日本人との付き合いが殆どの方はあまり気づかないかも知れませんが、台湾で長く住んでいると、意外と中南米や太平洋地域の人が多く住んでいることに驚かされます。勿論絶対数としては日本人やアメリカ人よりも少ないですが、「なぜあなた方は台湾に?」と思えるほど、距離や経済状況を考えると異常値的に多くの中南米の方々が居住しております。
そこで、友人の中南米人数人に「YOUはなぜ台湾に?」と聞いてみました。
すると多くの回答が留学で台湾に来たというものでした。まだ学生をやっている人もいれば、留学後も残って仕事をしている人もいます。
それでは、疑問が湧きます。なぜ学問を究めたいのなら世界の留学生が集まるアメリカにいかず、もし中国語を学びたいのなら留学費用が安く本場の中国にいかず、台湾での留学を決意したのでしょうか。
答えは簡単でした。マネーです。彼ら留学生の留学費や一定の滞在費は台湾政府が負担しており、母国から遠く離れた台湾に居ながら、ある程度快適に暮らせるようです。
これは、台湾の外交政策の一つです。
国交樹立している国が20カ国前後しかない台湾では、あれやこれやの手段を使ってそれら国(多くは経済が発展していない途上国です)を支援し、彼らとの外交関係を維持し、中国へ牽制しております。
留学生の支援はその一環で、台湾識者を増やすのが狙いです。
実際には
とはいえ、外交関係がなくなったといって、人々の交流が途絶えたり経済関係が途絶えたりするわけではありません。そう、日本も1972年の中華人民共和国との国交正常化にともない、中華民国(台湾)とは断交していますし、台湾はアメリカも国交関係はありません。
それでも市民レベルでは交流は続きますし、世界経済で重要な位置を占める台湾とはグローバル経済のなかで欠かすことの出来ないピースなのです。
台湾に住んでいるとこの本音と建前の大人の世界が奇妙に思えてくることがあります。
国交がある国が減ったこと、これは悲しいことです。でも、それでも何事もなかったのようにlife will go on なのです。
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