台湾の小学校事情

日本と同じく少子高齢化に悩む台湾、多くの学校で定員割れが続出し、地方では廃校の危機に陥る学校も増えています

しかし、こと台北については事情が異なるようです。2300万人の人口のうち、実質台北である台北市と新北市を合わせた人口は650万人を超えます。台北への通勤圏でもある桃園を合わせると900万人近くになります。

台北のマンモス校となると10クラス以上というところもあります。

さて、台湾と日本の小学校の大きな違いは小学校のブランド化ではないでしょうか。私立が特色のある授業をやって人気を集めだけでなく、公立小学校の中にも所謂「明星学校」があり、豊富な予算や英語教育の充実などで他の学校を引き離して大人気になっています。

どれだけ人気かといいますと、その学校に入るために1ルームのアパートを購入したり、親戚や会社などに戸籍を移すことで、実際の住居は離れているのにも関わらず越境入学する子供たちが後をたたないくらいです。子供を学校に入れるために数千万円、場合によっては1億を超えるアパートを購入する親も数多くいるのです

そんな事態に政府も対策に乗り出し、住居の居住年数によって優先を与えるという規制をはじめました。

さて、そのような明星学校、朝の通学時間となるとベンツやBMWやレクサスなどがずらりと並ぶすごい光景に出会えます。台湾の平均給与から考えると在りえない格差社会がそこに見えるのです。

実は我が家の子供は次男はその明星学校への入学を果たしました。と申しても、我が家が裕福で高級住宅街に戸籍を買えるわけでもなく、外僑という立場(海外で数年生活している台湾人に優先して入学権が与えられる。学区内に戸籍が無くてもよい。我が家の子供は日台二重国籍で日本で6年の生活実績があった)で入学できただけです。勿論、毎朝の送り迎えもベンツではなく、ヤマハのスクーター(笑)です。

長男が一般の地元の小学校に通っているため、やはり明星学校と一般学校の差は感じますね。一般学校は、古い校舎に詰め込み、一律の教育をしているように思えます。一方明星学校は設備もハイテクが揃い、教室もドアで区切りのない開放式で、先進性を感じます。詰め込み教育ではなく、子供の思考力を育てるという方針が伝わってきます。今後が楽しみです。

一般学校にせよ明星学校にせよ、台湾の小学校では日本では考えられないほどの勉強量と宿題がでます。我が家も小学校は長男は1年から5年生まで日本だったため、日本人学校も検討しましたが、私立で学費も高い日本人学校は基本的には駐在員で会社に授業料を負担してもらっている家庭がほとんで、我が家では共働きでもとてもじゃないですが日本人学校に2人の子供を入れるのは経済的に厳しいのが実情です。もし入ったとしても駐在員とその妻を前提としている組織なのでPTAなど参加は厳しいですし、同じ日本人でも会社マネーで生活している方たちとはおそらく話題も生活スタイルも合わないでしょう。また日本人学校は中学までしかないので高校受験の際に、台湾の高校への受験で厳しい(日本人学校から台湾の現地校の受験は教育制度も違うし、言葉も問題もあり非常に困難です)という実情もあり、子供にはかなり苦労させていますが、現地校に入れました。特に長男は5年生まで日本で教育を受けていたため、いきなり6年生から台湾の学校に入り何もかもできず大きな挫折を味わっているので申し訳なく思っています。ただ、長い人生で考えるとプラスの経験になって欲しいと願っています。

また何か台湾の教育について発見がありましたら報告しますね。

それでは。






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